寒くなるとエンジンの調子がいいというウワサ

 

自動車(内燃機関)のエンジンは、吸い込んだ空気の量だけパワーが出るようになっています。その理由は、空気に含まれる酸素によりガソリン(炭素&水素)の燃焼が促進されるから。
寒くなると空気密度が高まり一回の行程で吸い込める酸素量が増えることになり、増えた酸素量に適切な燃料を混ぜて燃焼させることができれば、エンジン出力が上がると理屈で証明できる。
エンジンは吸入する酸素量を常に検知し、ECUで最適なガソリン噴射をコントロールしている。したがって、空気密度の(温度が低い)空気を吸入することはエンジンパワーにポジティブな影響を及ぼす。
最近の車、バイクは電子制御技術の進歩によって使用(環境)が変化しても吸入量を最適化しコンディションを一定に保つようセッティングされているが10年~20年前の空冷エンジンであればフィンを通る外気温度が低ければ冷却にはプラスであるし、水冷エンジンでもラジエターに当たる風が冷たければ冷却効率がアップする。四輪チューニングカーのベースとしてはターボエンジンが主流であり、過給した吸気の温度を下げるインタークーラーの性能も外気温度が低いほど高まる。
インジェクションではあるが空冷のビューエルなんかは、はっきり夏と冬では違いが分かる。
ただし、気温が極端に低くなってしまうとガソリンが気化しづらくなり、エンジンも燃えにくくなり、結果としてパワーダウンになってしまう。
エンジンのコンディションはおおよそ25度を想定してECUなどもセッティングされている。

Author: 工場長(和田悠輝)