Nissan 180SX 長期レポート #2 

私の180SXは現在の他の個体の多くがそうであるように、中途半端にドリフト仕様のカスタムがなされている個体だった。
これから180SXを探そうと考える人に注意して欲しいポイントは、カスタムされていればいるほど調子も悪いし、治す事が困難になってゆくという点だろう。

勿論、きちんとしたショップでカスタムされた物もあるのだろうが、ひとついじれば必ず他に歪みが出る事は理解した方が良い。一例を上げるとこのようなカスタムが1番タチが悪い。

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レインフォースメントが切られている。
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この状況がノーマル

前置きの大きなインタークーラーを設置する為にレインフォースメントが干渉するので切られてしまっていた。レインフォースメントとは、ボディの剛性部品でもあり、近代は単なるプラ化してしまったバンパーの後ろで耐衝撃性を高めるパーツだ。

インタークーラーに干渉するのなら、外した後、しっかりとした補強をしなければならず、そもそもボディ剛性の役割を担っている重要なパーツで、ボックス形状を保ち剛性を上げている。そのような半端なカスタムがされた個体は購入を避けた方が良いだろう。

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メインハーネスをエンジンルーム内に移設されている。
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エンジンルームに通す為にボディの穴を雑に切り裂き、拡張している。

タイヤのインチアップや、車高を低くする事はドレスアップでもスポーツ走行でもする人は多いだろう。私の個体や多くの個体で見られるのがこのやってはダメなカスタムだろう。
写真のように高熱となるエンジンルーム内にハーネスを通したような個体だけは絶対に買わない方が良い。もし、エンジンが止まってしまう事や、様々な電気的なトラブルに見舞われて悩んでいるのなら、まずはここを疑ってください。

そもそもハーネスの長さが足りておらず、ハンドルを切るとこの黒い絶縁テープで巻かれた配線が動いたりするはずで、下の写真の通された穴に削られ、少しずつ断線してゆき接触不良を起こしている個体がほとんどです。多くの細い線の塊であるハーネスは熱に強くはありません。この位置に通したいのであれば、ハーネスを長く作り直し、ボディ側の穴を拡張などせず、カプラーを合わせてきちんと処理すべきだ。

ドリフトやサーキット走行がしたいのに剛性を無視し、単なる格好のために車を壊す為にパーツを放り込んでいるような、そんな車を買うべきとは思えないし、維持は難しいと思うのです。
格好の為にインタークーラーは必要ありませんし、いったい何がしたかったのでしょうね。こうした事を覚悟して買うなら良いのですが、自分で治せないならお金が大量にかかってゆくでしょう。

もう純正パーツも中々手に入らないモデルです。
社外品を上手に使い、維持をする事もひとつの知識だとは思いますが、何事もバランスが大切で、もしあなたの180sxの調子が悪く、悩んでいるのなら先ずは配線を最適化する事をお勧めしたい。私も未だにこの車を最適化し続けながら乗っております。この記事が皆さんのお役に少しでもたてたらと。そう願っております。

#180sx  #日産 #カスタム

鷹倉隆行くらさんNote.comより転載