ベンリィ50s

ベンリィ50s

1953年に #ホンダ から発売された #ベンリィ は2007年まで長い歴史を刻み、スクーターへ移行し、その長い歴史を今年閉じる事になった。
僕がこの #ベンリィ50s を格安のジャンクて手に入れたのは5年前の事だ。一桁万円ほどの価格だが、エンジンはかかるだけで、動かすとエンストする状態だった。

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ベンリィ50s

大きな #バイク だけではなく、気軽に使える軽い足となる物が欲しかったのだが、便利なスクーターより内燃機関を両足の間に置いて走りたかったでこのベンリィ50sを選択した。
安く気軽にカスタムしたくもあり、50ccの規制は面倒なので排気量アップも最初から行うつもりだったのでジャンクでもまったく構わなかった。

ノーマルの状態だと3.8psを発揮し、CDシリーズのスポーツモデルとしての位置付けで2007年の最後まで作られていたのがこのSシリーズだ。
伝統のTボーンフレームは、CS90から1964年に採用され、独特のサブフレームの存在しない形状は好みの分かれる所だろうけど、当時としてはプレス成形のフレームをスポーティに美しく見せ、リアフェンダーを別体にする事が出来るようになった。その系譜がこのSシリーズにも生きている事を考えると、エンスー魂をくすぐる物でもあるじゃないか。

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ヘッドライトをモンキーの物に変更し、デイトナの速度、タコメーターを装着し、タンクベルトを装着。ハンドルを逆さまに付け、下向きにすればまるで #カフェレーサー のように見えなくもないだろう。
エンジンはタケガワの88ccにボアアップし乗っていたが、 #中華エンジン が気になり、 #zongshen の125ccについ先日換装している。
換装した理由は先ずはクラッチ式のエンジンなのにノーマルだとカブ同様、ロータリー式ギアでどうしても通常バイク同様のリターン式にしたかった事、タケガワビックヘッドの88のパワーにまったく不満はないが、中華品質の中では最高と言われるこのエンジンを試したかった事もある。なによりお安い。

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中華エンジンなので購入後、新品でも即オーバーホールし各部を点検と交換、調整を行うのだが感想としては各種パーツ精度は過去よりも素晴らしく向上しているのに組付が酷く、バラすだけでもネジ山の切り直しが必須だったりする。
もとはデイトナの125エンジンのコピーで、バラシを行うならそれを参考にすると良い。
とにかくスラストワッシャーが省略されていたり、ゴム部品の品質は柔らかく、恐ろしいので日本製に交換するが、カブ系やモンキー系の部品を流用すれば簡単で安いし、ベアリングはNTNに交換すれば良い。

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キャブレターは #ヨシムラ #YDMjn 24をチョイスし、メインジェット、スロー、ニードルもそれぞれ大きな物に変更したが、エンジンは個体差があるし個々好みもあるから参考にはならないだろう。
これで10psは軽く越えているだろうが、正確な数字は当然わからない。

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マフラーはクリッピングポイントのダウンマフラーをチョイス。抜けは適度に良く、音も静かだが回せばそれなりに良い音を出すのでおすすめするが、何と言ってもカフェレーサーと言えばダウンマフラーというレトロな流儀に沿うことを大切にした。

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オイルクーラーにオイルキャッチタンク、ノーマルステップは装着出来ないのでモンキー用の物を。リアサスはモンキーの物にカーラーを打ち替えて利用し、補器類を汎用の小さな物に変えている。
ノーマルエンジンは半波整流12Vだが中華は全波のジェネレーターが多いので注意が必要で、半波のままCDIやコイル、レギュレータをタケガワの良い物に一応交換したが、ノーマルのままでも走るには走るのでここも個人差の問題だろう。

ここまでやるとブレーキも強化しなければならないが、今の所は自制心で乗っている。

荷物も詰めはしないし、これだけやっても近代の125と比較して突出したパワーが出る訳でもない。
最近はホンダ系横型エンジンのカスタムも日本製にこだわれば高価だし、どうしても中華を使う事にはなる。そうしたネガティブな現実を踏まえても自分の好みにバイクを仕上げたり、オートバイのエンジンやその仕組みを完全に理解し、知識を深めたい人にとっては楽しい趣味になるだろう。

ベンリィ50s
ホンダのこのバイクはメカニックを育て、バイクのなんたるかをユーザーに問い、そして育てるバイクではないだろうか?

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