バイクにもロータリーエンジンが存在した
ロータリーエンジンと言えばマツダのRX-7、RX-8などが有名だから、1970年代にはバイクにもロータリーエンジンを積んで販売してた。世界で初めてロータリーエンジンを積んだバイクは1973年ドイツメーカー「ハーキュレス」からでたW2000。その2年後には国内メーカースズキのRE-5。でも実はヤマハやカワサキもロータリーのバイクを作って売ろうとしていた。
ロータリーエンジンの生みの親はフェリクス・ヴァンケル。レシプロエンジンのようにわざわざ往復運動と回転運動を複合するのではなく、回転運動だけにしたほうが効率は良いはずと考え、NSUと共同開発。当時は夢のエンジンだと言われ高額なライセンス料を現在のマツダ、トヨタ、日産、スズキ、ヤマハカワサキも契約。
しかし、スズキ以外市販化されなかった。
ロータリーエンジンはおむすびの先端にアペックスシールというレシプロでいう所のピストンリングの役目を持つシールがあるが、これがレシプロの様に一定ではなく多方からしかも変動する負荷が掛かってしまうことで振動や破損を起こしてしまう。そうなると綺麗に圧縮ができなくなり、損傷によりエンジン中を削ってエンジンブローを起こしてしまうという欠陥が。
NSUはこれを解決できずクレームの嵐、これを受けてヤマハ、カワサキは市販化を断念するがスズキだけは諦めず研究し市販化までに成功。RE-5は排気量が497ccとロータリーとしては非常に小排気量。ロータリーの排気量がレシプロ換算する場合1.5倍になるRE-5は当時上限750ccとなっており、国内でも売るためにわざわざ497ccという小排気量にしたが、型式不認可となり結局国内では販売できず、幻のロータリーバイクになってしまった。
ロータリーエンジンを積んだRE-5はスズキは変態と言われる元祖かもしれませんね。