元々はフィアット500チンクエチェントをべースにアバルト社がエンジン、足回り、内外装をスポーツ仕様にカスタマイズしたモデルだ。
595シリーズのスタンダードが145㎰、ツーリズモが165㎰であるのに対して、最高性能モデルであるコンペティツィオーネは、同じ1.4リッター直4ターボでもギャレット製ターボチャージャーを装着することで、最高出力180㎰/5500rpm、最大トルク230Nⅿ/2000rpm、SPORTモード時には250Nⅿ/3000rpmに跳ね上がる強力なパワーとトルクを絞り出す。
1120㎏の軽量な車体にはオーバースペックともいえるハイパワーエンジン。そんな高出力エンジンに対応する足回りは、フロント：マクファーソンストラット、リア：トーションビーム、これにKoni製FSDダンパーが装備されている。
ABARTH595スタンダードモデルに試乗したことがあるが、一つだ段差を超えただけで硬いと感じた。180㎰のコンペティツィオーネとなればハードセッティングに締め上げなければパワーを殺してしまう。低速時にダンピングレートが高いということは、代わりに高速域（約80～120Km/h）では足が良く動くのではないかと感じた。
そんなアバルト595コンペティツィオーネ、エンジンに火を入れるとまず耳に飛び込んでくるのが図太い重低音のエキゾーストノート。コンペティツィオーネには、レコードモンツァが標準装備されている。アクセルを踏むたびに聞こえてくる音に気持ちが高ぶったことはここだけのお話。
下記リンク先のアバルト595コンペティツィオーネ スティーレは当店Ｍoto/Carで仕入れ、販売した車両。
年式は2020年と新しいが運転支援システムもなければクルーズコントロールもないが、アバルト595シリーズは走る楽しみを教えてくれる現代では珍しく、イタリア人の考えるクルマの在り方を表現したのがアバルト595シリーズだと感じた。
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